トレーニングの基礎知識
人間が「生物」であるがために知っておかなければならない原理、原則があります。そのいくつかを紹介します。
運動処方の原則
体の諸器官の機能を改善させ、トレーニング効果を向上させるために作成されるトレーニングプログラムには次にあげる原則が盛りこまれていないと効果が望めません。
過負荷 漸進性 反復性 個別性
これらを重んじてトレーニングに生かしていきましょう。
過負荷の原則
日常生活で用いる負荷と同等レベルの負荷では諸器官のトレーニング効果は望めません。
たとえば呼吸循環系能力の向上では最大酸素摂取量の40%以上の強度が、筋力の向上には最大筋力の30%以上の負荷強度が最低限必要であり、さらにその負荷持続時間や負荷頻度(回/週)などが加わってトレーニング効果が望めます。要するに強度が弱ければ体力が衰え、程よく使えば向上し、強すぎると故障する。これが過負荷の原則です。
漸進性の原則
普段歩いていない人は、まず散歩(できれば速歩)10分程度から始め、慣れてきた頃から徐々に時間をのばしていくことが必要です。
トレーニングを積み重ねた結果、身体が適応しトレーニング効果が現れてくると、ある時点から同じトレーニングでは効果が上がらなくなってきます。さらにトレーニング効果を高めたい人は運動強度を上げたり,トレーニング量を増やして続けていく必要があります。
これが漸進性の原則です。
反復性・継続性の原則
一時的に行った運動,三日坊主ではトレーニング効果は期待できません。週に何日というように定期的に反復して行い1ヶ月、2ヶ月続けることで効果が期待できます。これが反復性・継続性の原則です。
また効果が現れ,体力が向上したからといって運動をやめてしまうと体力は低下してしまいます。トレーニング効果維持のための運動所要量は運動の継続により維持することができます。昔とったきねづかは長持ちしません。
個別性の原則
たとえば運動の初心者とマラソン選手では一緒にジョギングをしても体力差は大きく、運動中の身体への負担度は異なり、同様のトレーニングを続けてもマラソン選手に身体的効果は得られません。
同じ体力であっても体内の諸反応は個人によって異なります。運動プログラムは1人1人について作成されるべきものです。これが個別性の原則といいます。
超回復
トレーニング効果には、トレーニングにより疲労してから休息と栄養を取ってそれが回復したときに以前より力がつく超回復の原理があります。
力の発揮度合いや強度と反復回数、セット数、インターバルの時間などにより筋の疲労度合いは変わってきます。
筋のフィラメント
力を出すときには筋肉は収縮します。
筋肉は、筋繊維という筋肉の繊維状の束で太い繊維(ミオシンフィラメント)と細い繊維(アクチンフィラメント)でできています。この筋繊維が互いに滑り込むことにより筋繊維全体が短縮し力を発揮します。これを筋の滑走説といい、トレーニングの時にどこの筋肉が収縮しているかを感じながら行います。
力の発揮方法
力の発揮方法は次のように分けられます。
関節を動かし筋の長さを変えながら力を発揮するアイソトニックと、動かない壁を押すときのように筋の長さを変えずに力を発揮するアイソメトリックです。アイソトニックはさらに、筋を収縮させながら力を発揮するコンセントリックと筋が伸ばされながら力を発揮するエキセントリックとがあります。この3種類の力の発揮方法の中で一番強い力を発揮するのがエキセントリックで次にアイソメトリック、そしてコンセントリックといわれています。

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