CYCLESPORTS 2004.01 キーワードで知る強化法 第10回
サイクルスポーツ 2004年1月号掲載
CYCLESPORTS Content
オフトレのメーン項目を筋肥大と最大筋力アップにすえて来シーズンに向けて一段上の力をつける
 今年度の成績を振り返って、そろそろ来シーズンに向けてのトレーニングが始まる頃だろう。行動の早い人は、すでに筋トレを始めているもではないか。今回はオフの間に集中してできる筋肥大と最大筋力アップについて考えよう。
 力を出すときには筋が収縮する。その収縮方法は3通りある。  これらの、力の発揮度合いや強度と反復回数、セット数、インターバルの時間などによって筋の疲労度が変わってくる。
 トレーニング効果には、トレーニングにより疲労してから休息と栄養をとってそれが回復したときに、以前より力がつく“超回復”の原理がある。この原理に基づいてトレーニングするのだが、疲労度が小さければ超回復度も期待できない。疲労度が大きければ超回復も大きくなる可能性がある。
 すなわち強度、反復回数、セット数、セット間のインターバルの工夫によって効果を変化させることができるのだ。
 インターバルを短くして、より多くトレーニング量を増やすことで筋サイズを大きくすることができる。
 また、セット間のインターバルを長くとって、トレーニング動作における集中力、神経系を高めることで最大筋力を伸ばすことができる。
 筋肥大をねらうトレーニング方法は、ベンチプレス、レッグカール、スクワット、ローイングなど大筋群の1RM(1回持ち上がる最大の重さ)の50〜75%の強度で6〜12回の反復で3〜6セット実施する。セット間のインターバルは30〜90秒。
 インターバルが短いのは、疲労回復する前に繰り返し行なうことでシーズン中にはできなかった筋肉をオールアウトの状態にすることが主眼だ。せきれば、トレーニング効果を期待するために4〜6週間続けてほしい。
 最大筋力アップをねらうトレーニングは、同じく大筋群を対象に、1RMの80〜95%の強度で4〜8回の反復で3〜5セット実施する。セット間のインターバルは2〜5分じっくりとること。
 筋肥大の時との違いは、強度がさらに大きくなっていることと、インターバルを長く取ることで疲労回復時間を作るとともに重さに対する集中力を高めること。この期間もできれば4〜6週間は続けてほしい。
 どちらのトレーニングも自転車で重要なスピード、筋持久力および回転力を低下させてしまう。だからこそオフトレ時のメーン項目にして、シーズン中の頭打ちを防止するためにやっておきたいことである。
 シーズンに向けてのトレーニングのステップは次のとおり。
  • シーズンが近づくとともに、スプリントであればパワーに変化させて速い動作を取り入れていく。ロードやロングライド系であれば、筋持久力に変化させて心肺持久力とともに向上を図る。
  •  いま現在が狙っている大会の何週間前なのかを考えて、このステップを移行させていくタイミングを決めることが重要だ。来シーズンに向けて一段上の力で戦えるよう頑張っていこう。
     
    掲載記事のインデックスへ